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なぜ異なるメーカーのカメラの露出が合わないのか?(1)

なぜ異なるメーカーのカメラの露出が合わないのか?(1)

  • なぜ異なるメーカーのカメラの露出が合わないのか?今回はISO感度規定の観点でまとめる.

デジタルカメラISO感度とは.


撮像素子の光感度特性を表す単一規定ではない.

  • デジタルカメラの感度規定で重要な点は,イメージセンサー(撮像素子)の光感度特性を表す単一規定ではないと言う事.
  • 標準出力感度(SOS [Standard Output Sensitivty])と推奨露光指数(REI [Recommended Exporsure Index])の2つの感度規定があり, 2つの感度規定はメーカーが独自に選択可能である.
  • またデジタルカメラの信号処理を含む光感度特性であるため,画像処理エンジンの性能が反映される.

Image Comparison@Dpreviewのデータで検証.

  • Image Comparison@Dpreviewを参考にすれば,同一光量における各メーカーの露出差が確認できる.(S/N等を比較するにも便利なサイト) f:id:flow-dev:20180506131116j:plain

標準出力感度(SOS [Standard Output Sensitivty])

  • 所定の条件で標準反射版(反射率18%のグレー)を撮影しデジタル出力値が8bit(0~255段階中)で118の値となる状態で光感度特性で定義.
  • パナソニック, 富士フイルム, オリンパス, ペンタックスが採用している.
  • Image Comparisonのデータで見ると,SOSは,同じ光量の被写体に対して,カメラ制御値が一定.
F値 ISO感度 FUJIFILM X-H1 Panasonic GH5S Olympus E-M1 II
5.6 200 1/60s 1/60s 1/60s
5.6 400 1/125s 1/125s 1/125s
5.6 800 1/250s 1/250s 1/250s
5.6 1600 1/500s 1/500s 1/500s
5.6 3200 1/1000s 1/1000s 1/1000s

推奨露光指数(REI [Recommended Exporsure Index])

  • 単体露光計や外部ストロボなどを使用する際の露光指数設定の参考とし,メーカーが独自に推奨する光感度特性を定義.
  • キヤノンニコンソニーが採用している.
  • Image Comparisonのデータで見ると,REIは,キヤノン, ニコン/ソニーでも差がある.
  • SOS規格と比べて,REI規格のメーカーの方が+0.3EV程度光感度特性が高い傾向がある.
  • キヤノンのISO1600.ISO3200はSOS規格と比べて,+0.7EV程度光感度特性が高い傾向もある.
F値 ISO感度 CANON 5DmkIV SONY A7III Nikon D850
5.6 200 1/80s 1/80s 1/80s
5.6 400 1/160s 1/160s 1/160s
5.6 800 1/320s 1/320s 1/320s
5.6 1600 1/800s 1/640s 1/640s
5.6 3200 1/1600s 1/1250s 1/1250s

まとめ

  • CIPA感度規定がメーカー毎の独自規定を持てる規格であること.シャッター速度/F値/ISO感度が同じにしても,画像出力値は一定にならない.
  • SOS規格と比べて,REI規格のメーカーの方が+0.3EV程度光感度特性が高い傾向がある.
  • キヤノンのISO1600.ISO3200はSOS規格と比べて,+0.7EV程度光感度特性が高い傾向もある.
  • 映像制作のように,異なるメーカーのカメラを混在させ撮影/編集/合成する場合, 単体露光計など基準となる測光計を決め,その基準に対する各カメラのISO感度の差分を把握した上で,撮影被写体に対するカメラ制御値を設定できる準備が必須である.
  • 0.3EVの差は,LUTを利用したグレーディングを行う上で,無視できない露出差である.

参考文献